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★あんまりとんでもない濃度だったので、今現在筆者は内蔵器が荒れ果てている感じである。

筆者愛飲の各スポーツドリンク…

アサヒ・スーパードライ→ビール

ベイリーズ→リキュール

山崎→ウイスキー

これ等を大ジョッキにゴチャ混ぜされ、二日間に渡り痛飲した感じである。



今年の東京ドーム2連戦は、それ程までにアルコール度数の極めて高い興行といえたのだ。 

語るべきテーマがあまりにも多過ぎ、また筆者自身の感情が上手くまとまっていない故、細かな考察は省きたい。



生誕50年を迎えた新日本は

今年間違いなくブルドーザーかの如く〘本気❨マジ❩〙で猪突猛進する

徹底的に激しい攻勢に打って出る


東京ドームにて、今年の新日本が如何に灼熱の逆襲をブチかまそうとしているか…

要するに新日本の【本気度】がビッシビシ我々に伝達されまくったのである。









新日本は創設以来、我々プロレスファンに暖かな幸せなど与えてはくれなかった。

まるで戦国絵巻の様に、禍々しい論争と汚らしい私利私欲、ドロドロの人間模様、ファンを傷付け突き放し、何度も何度も幻滅させては我々の深層に向け、酸いも甘いもエゴ丸出しで突き付ける。




CIMA出現で驚きを与え、藤波辰爾登場で歴史を振り返させる。

地獄の底から蘇った柴田勝頼の不屈に、真冬の極寒を忘却させる程の熱き最強感動を覚えさせた矢先

石井智宏へは〘ハウスの皆さん、豪華オールキャスト(笑)〙にて屈辱を与え、只でさえ暖房の無いクソ寒いドームを冷凍庫ばりに凍り付かせる。


かと思えば


長い年月の不遇をかこったヨシハシが、年間最大舞台でIWGPタッグという素晴らしい栄光にて光輝き

棚橋弘至とKENTAは、血で血を洗う大兇器戦を敢行しては、昨今タブーとされる大流血戦を“ナチュラル”にブチかます

そして勿論、この興行のフィニッシュを飾るは、世界最高のレスラーであるオカダ・カズチカ&ウィル・オスプレイの信じられない頼もしさと実力であった。



この、感情が果てしなく上下動する内面の揺らめきこそが新日本なのだ。




プロレス、ひいてはエンターテイメントに何を求めるのかは千差万別。それは神様も御存知だ。


昨今のプロレスにおいては、多幸感や爽快感を求める層が厚く、声も大きい様に感じられる。

そのファンニーズである多幸感や爽快感を安直に与えない新日本は、この2年で多くのファンを会場から遠ざけさせてきた。

まるで「ファンが無邪気に求めるものなんざ、そう簡単に与えると思ってんのか?浅えんだよ、ザマアミロ!!」とでも言っているかの様であった。








筆者はプロレスに、全てを感じ取りたい。


大多数の連中が純粋無垢に希求する、爽快感も多幸感も大いに結構だが

筆者はより、怒りや禍々しさ、好き嫌い、合う合わない、煮え切らない悶々とした感情、この悩み終わればまた新たな悩み


そういった、人生において毎日の様に降りかかる、しち面倒くせえネガティブなエネルギーまで感じ取りたいのだ。


いつ何時でも楽しく暖かく気持ちいい人生など有り得ない。
 

むしろ、失望や焦燥という感情こそが、より一層人生を激しく豊かに、そして奥深く味付けしてくれるものではないのか。


人間が生きていて当然の様に喰らわねばならない、幸と不幸、鬱積の苦悩、嫌らしさ汚らしさ、これ程に全て剥き出しで曝け出されるエンターテイメント・カルチャーが他にあるか?






爽快感のみで彩られたプロレスに興味は無い。

多幸感のみの暖かなプロレスに心は右往左往しない。

汚れ無き清流では、人の心は育たない。

まるで人生そのものが、そうである様にだ。



苦しみも悲しみも、時には本物の痛みや怒りまで押し付けてきては我々を傷つける


そんな生々しい事この上ない、普遍的実感情を我々ファンにまで表現させる…

筆者は、そんなプロレスが好きだ。











取り止めない感情の上下動、これを極度に表現しまくっては我々を揺さぶりまくった

レッスル・キングダム16。



旗艦オカダ・カズチカにより、見事なエンディングで締めくくられた年間最大興行は、プロレスが…

いや、新日本が【新日本らしく在り続ける】毒の指針をまざまざと見せつけた、超強烈なヒューマンライブ・エンターテイメントであった。




そして筆者は、新日本プロレスファンとして嬉しく思う。


“闘魂”を纏うに至った、オカダ・カズチカの途方も無いスケール感を嬉しく思う。


世界最高峰の選手が、新日本の大黒柱としてそびえる事実を嬉しく思う。


主(あるじ)を求め彷徨い続けたIWGP世界ヘビー級ベルトが、遂に巻かれるべき腰に巻かれた、その瞬間に立ち会えた事を嬉しく思う。








最早、1.8 横浜アリーナなどどうでもいい。


筆者の更なる興味は、新日本プロレスの新春黄金シリーズからの展開である。


きっと、いや絶対に


新日本はこれからも俺達を苛立たせ、ムカつかせ、悲しませ傷付け、時として歓喜させ感涙を誘う  

そんな俺達の、エグったらしい生の感情をとことんまで引き出しまくってくれるに違いない。








“闘魂”を宿したレインメーカーが、真の王者として帰って来た。


世界最高の中心軸を取り戻した新日本よ、遠慮せず徹底的にブチかませ!!






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