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★この数日、俺のテンションはガタ落ちである。


コロナ自粛により行く手の四方八方を封じられ、ほぼ全ての予定はキャンセルとなる。




会社と自宅をオートバイで行き来するだけの、淡々とした日々。

新日本プロレスの試合が新たに更新される訳でもなく、友人達と呑みに行ける訳でもない。





が、ここで俺の言う❲淡々とした日々❳を過ごす事も出来ずにいる人々が沢山存在する事を思えば、いちいち女々しく愚痴めいた事柄を表記する事は無粋である。




が、これ程仕事塗れの生活を送る俺にとって、生活を彩る娯楽が遮断された日々は決して気分の良いものではない。

そこにきて、志村けん師死去の一報は、この仕事明けで疲弊した俺にトドメを刺すに充分なものであった。







俺達は最早、特効薬や予防薬が完成するまではコロナと共存し、日々降り掛かる退屈と悪戦苦闘せねばならない事が明白となってきた。



俺は、暇が大嫌いだ。


ゲームはやらないから自宅での缶詰はゴメンであり、酒は夕方以降にしか呑まぬと己を戒めている。


着てゆく洋服を選び、ブーツで足元を固め、誰かに会いに行き語らい呑み交わす事が俺の人生の喜びである。

後楽園ホールの、あの落書き階段を昇降する時間は人生の清涼剤又は発火剤である。








酒場を愛し、仲間を愛し、プロレスを愛する俺にとってこの状況は大変ツライものがある。


志村けん師死去の悲しみは、カトちゃんケンちゃん又はだいじょうぶだぁを幼少期に観てきた俺にとっても大変なダメージとなった。

これが更なる自粛動力となり、益々自粛時流が加速し東京は閑散化し誰もが心身金銭その他諸々疲弊してゆくだろう。




もう、プロレスが観たいのに観られなくてストレスだ!

などと大っぴらに口に出来る雰囲気ではなくなった。



















 
…が、もう間もなく、柴田勝頼が表紙を飾るKAMINOGE100巻記念号が発売される。


三途の川を垣間見た、死生観の極限を知る男が、現役選手として記念すべき100号を飾る。



俺の友人知人達は、こぞって今こそ柴田勝頼を見返す事で生へのエナジーを得ようとしている。


リングでの試合を"自粛せざるを得ない"柴田勝頼の、生への渇望が100%ブチ込まれた数多の試合は、この暗澹たる時流に身を置く我々に痛切なまでに突き刺さる。




「絶対に、まだ俺が出来る試合がある筈だ」



柴田勝頼が己を評するこの発言は、まるで我々への鼓舞にも似たメッセージの様である。






そして誰もが、この表紙を飾る柴田勝頼を目にした瞬間

【新日本プロレスの源流】を連想したに違いない。



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そして新日本プロレスファンにとって、様々な意味で思い出深い藤田和之が、GHCヘビー級王者潮崎豪と、後楽園ホールにて一種伝説的な闘いを繰り広げたのだ。



ノーピープル後楽園。




世界の懸念"三密"の中で、30分も“濃厚接触"なし。



その後20分以上の、“超濃厚接触"。









これ程にプロレス的で、プロレスのプロレスたるべき世間へのメッセージが他にあるだろうか?





三密からの長時間無接触、果てに待っていた度級超濃厚接触



プロレスにしか成し得ない、深層の真相に触れるかの様なメッセージを、藤田と潮崎はがらんどうの後楽園ホールにて体現した。




何という男達か!!




賛否両論ゴマンと湧き上がる試合であろう。



これをどう解釈するか味わうか?



俺には、様々な問いかけがそこには散りばめられていると感じられた。













このブログも最高である!!


山本小鉄氏と古舘伊知郎氏が、柴田勝頼のペナルティキックを絡めコロナを語る作品だ(笑)


『プロレスってのはそれだけのパワーがあるんです。舐めてもらったら困る』
作品中より抜粋



今日のブログ後のテーマは笑顔です

[きらり職人技]
https://ameblo.jp/mou-kin/entry-12579930056.html
















最後に




志村けん師、どうかどうか安らかに。





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